【季節の俳句】2012年バックナンバー
- 年くれぬ 笠着て草鞋 はきながら
芭蕉
- 小春日や 石を噛みゐる 赤蜻蛉
村上 鬼城
- あはれ子の 夜寒の床の 引けば寄る
中村 汀女
- 経師出て 九月の山を 見てゐたり
岡井 省三
- 朝顔の 紺の彼方の 月日かな
石田 波郷
- 万緑の 中や吾子の 歯生え初むる
中村 草田男
- 衣更て 座つて見ても ひとりかな
小林 一茶
- 子を呼べば 妻が来てをり 五月尽
加藤 楸邨
- 紺絣 春月重く 出でしかな
飯田 龍太
- 卒業の 兄と来てゐる 堤かな
芝 不器男
- 蝶墜ちて 大音響の 結氷期
富沢 赤黄男
- 縁側の 日にゑひにけり お元日
村上 鬼城