【季節の俳句】2011年バックナンバー
- 凩や 馬現れて 海の上
松澤 昭
- 山の音 聴けよと桑の くくらるる
相葉 有流
- 夕空に 身を倒し刈る 晩穂かな
長谷川 零余子
- オリオンを 九月の深夜 見るかなしさ
相馬 遷子
- 昼となく 夜となく滝を 内部にす
中里 麦外
- 死蛍に 照らしをかける 蛍かな
永田 耕衣
- 夏の河 赤き鉄鎖の はし浸る
山口 誓子
- みちのくの 伊達の郡の 春田かな
富安 風生
- 入学の 子に見えてゐて 遠き母
福永 耕二
- 毎年よ 彼岸の入りに 寒いのは
正岡 子規
- 九十の 端を忘れ 春を待つ
阿部 みどり女
- まえに海 うしろに山や 宝船
中里 麦外