【季節の俳句】2010年バックナンバー
- 山眠る ごとく机に もたれけり
高浜 虚子
- 胸中に 何の火種ぞ 黄落す
手塚 美佐
- 鰯雲 ひとに告ぐべき ことならず
加藤 楸邨
- ひとり身の 九月草樹は 雲に豊み
野澤 節子
- 温泉の底に わが足見ゆる けさの秋
与謝 蕪村
- 赤んぼの 五指がつかみし セルの肩
中村 草田男
- あぢさゐの 花より懈く みごもりぬ
篠原 鳳作
- 五月の夜 未来のある身の 髪匂ふ
鈴木 六林男
- とりあえず つけたる面に 春の雷
中里 麦外
- 毎年よ 彼岸の入りに 寒いのは
正岡 子規
- 早春の 庭をめぐりて 門を出でず
高浜 虚子
- まえに海 うしろに山や 宝船
中里 麦外