第2回映画「まなざし」の上映会には58名、シンポジウム「お隣さんからみた無縁社会における家族介護について」には約40名の方々が参加してくださいました。
映画の感想では、
「娘が親を憎しんでいた気持ちが介護通じて、また、徐々に一人の人として接することで一緒に暮らしていこうとする。という介護者の心の変化を感じとることができた」
「自分も親の介護をしたことがあるので、娘さんの心情を理解できる」
「周りに助けを求めていいのではないか」
「制度に基づくしか医療介護サービスを提供していないという課題を浮き彫りにしている作品と感じた」
という意見をいただきました。
またシンポジウムでは、「支援ネットワークの構築」「食事の大切さ」「民生委員に繋ぐ」「第三者が関わっていくことが大切ではないか」という意見について議論を行いました。
具体的には、介護では課題が顕在化するまで“待つ”という支援の重要性について再認識されたと言えます。つまり、家族や高齢者がSOSを出しやすい環境を作っていくがことが大事だと言えるでしょう。
また、地域によっては社会福祉協議会が地域包括ケアシステムにおけるコーディネーターの役割を担っていくこと、平成30年からは認知症初期集中支援チームが全国に配置され“利用者”“家族”をサポートする仕組み作りが一定程度完成する予定となっております。
このような施策の流れを受けつつも、支援者は1つ1つのケースに丁寧に向き合うことが求められています。家族の介護負担の軽減を図りつつ、利用者の“心”に迫っていくことが必要と言えるのではないでしょうか。
今回のイベントは、映画「まなざし」を通じて地域・専門職・学校が映画を通じて“家族介護”について議論した意義はとても大きいと思います。今後も小さな取り組みを紡いでいくことで、地域社会に貢献する学校を目指していきたいと思います。